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二月二十八日から善隣学生会館に起こっている事件は、日中両国関係にとって、重大な影響をおよぼす問題であります。
同会館は、中国の留学生会館として建設されたものであります。戦後、この建設は、財団法人善隣学生会館によって運営されることになりましたが、三階、四階は、中国人学生寮とし、二階、一階は日中友好のセンターとして使用することになりました。
昨年十月二十五日、日中友好協会第十三回常任理事会で、日中友好協会は、日中友好運動の妨害勢力となった日本共産党宮本派を排除するため、それまでの事務所であった善隣学生会館の一室を一時退去せざるを得ませんでした。
このときから善隣学生会館に問題がおこりました。日本共産党宮本派は「日中友好協会」を名のる党員集団によって、旧事務所を占拠させ、日中友好の看板をかかげて反中国活動をする拠点にかえてしまいました。
かれらは、日中友好のセンターたるべき会館内において、反中国宣伝をおこない、毛沢東主席を侮辱する言動をほしいままにしました。会館に住む中国人学生が、これに抗議する壁新聞をはらざるを得なかったのも当然であります。
これに対して「日中友好協会」を名のる日共宮本派の集団は、中国人学生に殴る蹴るの暴行を加え、ひとり歩きもできない状態におちいらせました。
三月一日夕刻、中国人学生は、この日共宮本派の暴行にたいする抗議集会をひらきました。真の日中友好を願う多くの日本側諸団体が、この集会に参加し、ともに抗議しました。
これに対して、日共宮本派は数百人の「日本共産党」員と「民主青年同盟」員を動員し、二日未明にいたるまで反中国言動をほしいままにしました。
三月二日、午前と午後の二回にわたって、この日共暴力団は中国人民と、わが日中友好協会(正統)本部会員におそいかかり、危篤二名をふくむ七名の重傷者と多数の負傷者を出しました。
しかもかれらは、サギをカラスといいくるめ、中国人学生が暴徒であり、かれらが被害者であるかのような宣伝を大衆におこなっています。
われわれは、日共宮本派のような反中国暴力行為に断固として抗議します。
われわれは、善隣学生会館当局が中国人の生命、財産の安全を確保するために、会館内からこの日共暴力団を排除することを要求します。
われわれは、日本政府と、日本警察当局が、日本の地において日共暴力団が中国人学生に対して、残虐なテロ行為をおこなうのを許したことに抗議します。
われわれは、日中友好を望む広範な国民に真実を伝え、ともに手をたずさえて、日共宮本派の日中関係破壊の陰謀を粉砕するでありましょう。この問題に関する一切の責任は、あげて日共宮本派にあります。
一九六七年三月三日
日中友好協会(正統)本部
(日本と中国1967年3月13日第1面)