[自動車産業]

「自動車大手7社増収,円安追い風に」(2/9) ***

自動車大手7社の2017年4〜12月期連結決算が8日、出揃った。世界的な景気回復を背景に、全社の売上高が前年同期に比べ増えた。トヨタ、ホンダ、日産、スズキは、過去最高益だった。ただ、好調な業績は円安と米国の法人税減税が追い風になった面も大きく、今後も維持できるかは不透明だ。

日産と同様に無資格検査が発覚したスバルは、経営破たんしたタカタの欠陥エアバッグへのリコール(無料回収・修理)費用が負担になり、純利益は26.3%減と7社の中で唯一減益となった。

トヨタは40.5%増の2兆131億円の増益となった。主力の米国は競争激化で苦戦したが、法人税減税で利益が大幅にかさ上げされた。ホンダも減税が寄与し、82.8%増の9515億円となった。

スズキは世界販売の半分を占めるインドで新型車が売れた。海外への輸出が多いマツダは円安の影響が大きく、純利益が6.2%増えた。三菱自動車は、純損益が700億円の黒字となり、燃費不正の影響で2133億円の赤字だった前年同期から改善した(参考文献:信濃毎日新聞)。

[自動車大手7社の17年4〜12月期連結決算]
売上高純利益
トヨタ 21兆7969(8.1) 2兆0131(40.5)
ホンダ 11兆4464(11.8) 9515(82.8)
日産 8兆5279(3.2) 5781(39.6)
スズキ 2兆7248(21.0) 1643(23.2)
スバル 2兆5648(5.6) 1528(−26.3)
マツダ 2兆5479(8.5%) 849(6.2)
三菱自 1兆5180(13.1) 700(−)
* 単位は億円、( )内は前年同期比の%、三菱自の前年同期は2133億円の赤字