[自動車産業]
(1)EV開発競争加速(9/7)***
日産自動車が、1回の充電で走行距離を400キロに伸ばす、電気自動車(EV)リーフの新型モデルを発表した。「日産には顧客とEVの世界を作ってきた先駆者としての自負がある」と、西川社長は6日の発表会でこれまでの実績を強調し、新型モデルの拡販に自信を示した。
リーフの累計販売台数は28万台でEVでは世界最多だ。販売先も49の国と地域に及ぶ。しかし、当初の見込みは大きく下回っているが実情だ。傘下入りした三菱自動車のアイ・ミーブを加えても48万台と想定の3分の1にとどまる。
EVを巡る競争はここまで一気に過熱してきた。エンジン車に比べ部品点数が大幅に少ないなど製品化が容易とされ、世界の全自動車メーカーが同じスタート台に立っているといわれる。
米テスラが7月に納車を始めた「モデル3」は事前予約だけで50万台を超え、首位奪取は時間の問題となった。欧州勢では、ボルボが19年以降発売する全車種をEVやハイブリッド車など電動化すると発表した。フォルクスワーゲンは25年までに30車種以上のEVを投入する計画だ。
出遅れたトヨタは8月、マツダと共同開発を発表した。中国メーカーも政府の支援を受け巻き返しを狙う。銀行系アナリストは「EVは乗り味で差をつけるのが難しい。中国勢とコスト競争になると厳しくなる」と話している(参考文献:信濃毎日新聞)。