[国内金融政策]
「緩和長期化 見えぬ出口」(10/18) ***
アベノミクスのけん引役を務めてきた日銀の大規模な金融緩和は。短期決戦の枠組みだったが、4年半を過ぎた現在も続いている。緩和を終わらせる出口のめどは立たず、金融政策の正常化に向かう米欧とは対照的に、主要国の中央銀行の中で特異な存在になっている。
日銀は国債を大量に購入し金利を低水準に抑えている。企業や個人がマネーを借りやすくし景気を上向かせるのが狙いだが、借金の利払い費が減り政府の財政規律の緩みにもつながっているとの見方は多い。
大規模緩和で日銀が国債や、日経平均株価の押し上げ効果がある上場投資信託(ETF)を購入することで、自由な取引で資本を効果的に配分する市場機能が大きく損なわれていると問題視する声もある。
このため金融市場では大規模緩和をどうやって終わらせていくかの出口戦略の説明を求める声が多いが、日銀の黒田総裁は物価上昇率2%目標への実現が遠いとして、出口議論はかえって混乱を招くと詳しい言及は避けている(参考文献:信濃毎日新聞)。