[財政]

「地方消費税の配分基準見直し―都市と地方対立」(11/25) **

地方と大都市の自治体が地方消費税収の争奪戦を繰り広げている。政府、与党は、配分基準を改め地方に手厚くする方向で調整している。増収となる多くの自治体は賛同するが、収入が減る東京都の小池知事らは反対する。見直しは地方創生を掲げる安部政権の強い意向であり、小池氏ら大都市の形勢は不利なようだ。

地方消費税は消費税率8%のうち1.7%分で、2017年度の税収計画は4兆6千億円だ。現在、国が消費税と一緒に徴収し、75%を都道府県ごとの販売額、17.5%を人口、7.5%を従業員数に基づいて都道府県へ配っている。店舗が集積し、販売額の多い東京都などに有利な仕組みのため、政府は人口の比率を50%に高めることで地方への配分を増やす考えだ。19年に消費税率が10%へ引き上げられるため、地方消費税も2.2%に増えるため、見直しの効果は大きい。

菅官房長官は「地方創生のための財源確保は重要だ。偏在是正に積極的に取り組むのが政府の考えだ」と主張した(参考文献:信濃毎日新聞)。