[国際収支]

「経常黒字9年ぶり高水準」(5/12) ***

アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)で、追加利上げの見送りを決めた。

財務省によると、2016年度の海外とのモノ、サービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字は、前年度比13.1%増の20兆1990億円だった。原油安による貿易収支の改善を主因に、リーマンショック前の07年度以来9年ぶりの水準に回復した。

輸出マイナス輸入の貿易収支は、5兆7654億円だった。原油や天然ガスといった輸入の減少率が10.9%と輸出の3.4%減を上回り、前年度から黒字幅が急拡大した。海外投資の収益を示す第一次所得収支の黒字は、13.7%減の18兆356億円だった。 旅行収支は、訪日客の増加を受け1兆2786億円の黒字となり、最大であった。

一方、ロス商務長官は対日貿易赤字が急増したことに対し、「米国はこれ以上耐えられない」とする異例の声明を発表した。日本の鉄鋼製品に制裁関税を課すことを決めた。日本の経常収支は、今後米国の出方に左右されそうだ(参考文献:信濃毎日新聞)。