[国際金融情勢]

「金融街シティー地盤沈下」(3/28) ***

英国が29日に欧州連合(EU)離脱を正式に通知するのを踏まえ、ロンドンの金融街シティの地位を奪おうと、他のEU加盟国の主要都市の金融機関の誘致合戦が一段と熱を帯びてきた。銀行などがEU全域で自由に営業できる単一パスポート制度が維持できなくなる公算が大きいからだ。シティの地位低下は避けられそうにない。

離脱により、英国で営業許可を取得した金融機関は、他のEU加盟国で免許取り直しを求められる可能性が高い。多くの企業は不確実な状況が長引くのを避けるため、原則2年間のEUと英国の交渉がまとまる前に移転する意向とされる。ベルギーのシンクタンクによると、英国に拠点を持つ銀行から約215兆円の資産が国外に流失する恐れがあると指摘する。ロンドンで最大3万人が携わる金融関連業務がEU側に移ると指摘する(参考文献:信濃毎日新聞)。