[国内金融情勢]
「日銀緩和策を維持、米欧から周回遅れ」(6/18) ***
日銀は金融政策決定会合で、現状の金融緩和策を維持することを賛成多数で決めた。目指す物価上昇率2%の達成が遠いため、大規模金融緩和を続ける必要があると判断した。黒田総裁は、緩和策を終わらせる出口戦略の議論は「かえって混乱を招く」として説明を見送った。
日銀は引き続き、短期金利をマイナス0.1%として、長期金利を0%程度に抑える緩和策で景気を下支えする。米中央銀行FRBは14日に追加利上げを決め、これに先立ち欧州中央銀行は追加利下げを打ち切る方針を示した。大規模緩和を終えるめどが立たない日銀は、主要国の中央銀行で特異な存在になっている。
物価は目標達成へ大きく上向く力強さに欠け、「予想物価上昇率は、弱含みの局面が続いている」とした。黒田総裁は「デフレ心理の転換に時間がかかっている」と釈明した。しかし、有効求人倍率の改善や4年連続の賃上げを受け、物価は今後緩やかに高まっていくと展望した(参考文献:信濃毎日新聞)。