[国内景気動向]

「景気拡大57ヶ月、いざなぎに並ぶ」(8/29) ***

政府は8月の月例経済報告を発表し、国内景気について「緩やかな回復基調が続いている」との判断を維持した。茂木経済再生担当相は、2012年12月に始まった景気拡大は57ヶ月に達し、高度経済成長期の戦後2番目に長い「いざなぎ景気」(1965年11月〜70年7月)に並んだ可能性が高いとの見解を表明した。正式には、有識者でつくる景気動向指数研究会が蓄積されたデータを分析し、それに基づいて内閣府が景気拡大期間を判定する。戦後最長の景気拡大は02年から08年まで続いた73ヶ月だ。

一方で、現在の景気拡大は実質GDP成長率が低水準にとどまり、家計に好景気の実感は乏しい。力強く成長を続けていくためには、賃上げを伴う安定的な消費拡大や人手不足への対応などが課題となる。

項目別では、公共投資は「順調に推移している」として、2ヶ月ぶりに上方修正した。16年度第二次補正予算の効果が表れてきたためで、内閣府は「しばらく高水準で推移する」と分析している。個人消費は自動車や家電などの買い替え需要などに支えられ、「緩やかに持ち直している」とした。設備投資や輸出、生産も「持ち直している」との判断を維持した(参考文献:信濃毎日新聞)。