[国内景気動向]

(1)円安加速124円台に(5/29) ***

円安・ドル高の流れが止まらない。東京市場では、円売りドル買いが優勢となり、一時1ドル=124円30銭まで下落した。米国の景気回復への期待感や年内利上げ観測を背景に2002年12月上旬以来、約12年半ぶりの安値をつけた。

円は対ドルで4日続けて下落したが、市場では円安基調が当面続くとの見方が強まっている。円安は輸出企業の業績改善につながるが、食料品や原材料などの輸入価格が上昇して家計や中小企業の負担が増える。さらなる円安が国内経済に与えるマイナスの影響も問題となりそうだ。

年内の利上げを示唆した米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の発言が引き続き取引材料となり、日米の金利差拡大を意識した円売りドル買いの圧力が高まった。

国内では、円安が収益拡大につながる輸出関連企業を中心に株価上昇が続いているが、実際の経済活動は力強さを欠く。日銀が追加金融緩和に踏み切るとの観測も根強くあり、円安ドル高の流れは今後も続きそうだ(参考文献:信濃毎日新聞)。