[国内景気動向]

(1)4〜6月期成長率、かなり低下も‐日銀総裁(7/16)***

日銀の黒田総裁は、金融政策決定会合に記者会見し、4〜6月期の日本の成長率は「かなり低下する可能性がある」との見方を示した。中国をはじめ海外経済の減速により、輸出や生産が弱くなっていると説明した。ただ、2016年前半ごろに2%の物価上昇目標を達成する見通しに変わりがないと強調した。

日銀はこの日見直した「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)で、15年度の実質国内総生産(GDP)見通しを2.0%から1.7%増に引き下げた。黒田総裁は海外要因の下振れが影響しているとしたが、景気減速は一時的と強調した。

中国経済は成長ベースを切り下げながらも安定した成長経路をたどるとして、景気対策もあって大幅に失速する可能性は低いと説明した。米国経済は悪天候などが響き一時マイナス成長となったが、最近は明確に回復していると述べた。

日銀は16年度の消費者物価上昇率(生鮮食品除く)予想を前年度比2.0%から1.9%に下げたが大きな意味はないと強調した。原油安の影響が弱まるのに伴い、物価は秋口以降かなりのテンポで上昇していくとの見通しを示した(参考文献:信濃毎日新聞)。