[国内景気動向]

(1)日銀、GDP上方修正検討(1/14) ***

日銀が2015年度の実質GDP見通しについて、現在の前年度比1.5%からの上方修正を検討することが明らかになった。原油価格の下落が国内経済を支えるほか、消費税引き上げの延期が個人消費などにプラスに働くとみられるためだ。20日からの金融政策決定会合で議論し、その後最新の予測を発表する。

原油価格は昨夏以降、下落が続き、日銀が現在の見通しを公表した昨年10月末時点に比べ、さらに4割程度下落している。日銀では、原油安は物価の押し下げ要因になるが、エネルギーを原油に頼る日本で、経済を押し上げる効果を強く持つと分析している。

また、消費税引き上げが15年10月から17年4月に先送りされ、15年度は増税による実質所得の目減りが回避されることもプラス要因である。3.5兆円の景気対策もあり、日銀内では15年度のGDPは現在の予測値を上回るとの見方が強まっている。

16年度のGDP見通(1.2%増)も、原油安に伴う需要増加や消費税増税を控えた駆け込み需要などの追い風が予想されるため、上方修正するかどうか議論される見通しだ。

日銀は毎年4,10月末にGDPや物価の見通しをまとめ、それぞれ3ヵ月後に見直している(参考文献:信濃毎日新聞)。