[財政]
(1)15年度予算、財政の赤字14兆円規模(1/6) ***
政府は2015年度予算案の決定に向け、与党と大詰めの調整に入った。財政健全化の目安となる基礎的財政収支の赤字は14兆円規模を見込み、15年度に10年度比で半減するという目標(20年度までに黒字化という目標もある))の達成にめどをつけた。ただ、税収増の大半は新たな借金を抑えることに回り、政策経費は厳しいやりくりとなる。借金対応と社会保障が予算を圧迫する構図は今後も続きそうだ。
政策経費は絞り込む考えで、社会保障費が高齢化に伴い31兆円台に膨らむ一方で、地方交付税は減額する。公共事業や農業、教育などに充てる予算はほぼ一律で前年度並みに抑える。
税収は54兆円程度、日銀納付金などの税外収入は5兆円程度となる。この収入を政策経費から差し引いた基礎的財政収支は14兆円規模の赤字で、18兆円の赤字だった14年度から4兆円程度改善する見通しだ。15年度は消費税の延期による税収が失われるものの、企業収益が拡大して税収が増える効果などで、半減目標を達成できる公算が大きい。
国債の元利払いも含めた一般会計総額は政策経費の圧縮により96兆円台として、財源不足を補う新規の国債発行額は37兆円とする方向だ。税収が14年度当初予算費で4兆円程度増える分を使って国債発行を3兆円以上減らす方針だ(参考文献:信濃毎日新聞)。