[金融政策]

(1)量的緩和とはどういう政策か(2/8) ***

金融政策は、日本の日銀やECBなどの中央銀行が、物価や経済の安定を目指して行う政策のことである。中央銀行は物価の上昇が行き過ぎだと判断すれば、金利を引き上げる。お金を借りにくくなれば、住宅や自動車などローンを使って買うようなものは売れにくくなる。物が売れなくなれば物価も上がりにくくなる。逆に、景気が悪く物価が下がっているときは、中央銀行は金利を下げる。企業や個人はお金が借りやすくなり、設備投資や消費が行いやすくなる。それにより物が売れ、物価の下落に歯止めがかかる。

量的緩和とは、金利がほとんどゼロのときに行われる金融政策である。日本、欧州、そして米国では金利がほとんどゼロであり、これ以上下げることは困難である。そのため、世の中にお金をたくさん流し込んで、企業や個人が借金をしやすくしようというのが量的緩和政策だ。具体的には、中央銀行が国債などを市中の金融機関から買い入れる。そうすると、金融機関にはお金が余るので、貸出がしやすくなる(参考文献:信濃毎日新聞)。