[金融情勢]

(1)2%の物価目標15年度頃実現―日銀(5/11) ***

日銀は、2016年度までの経済と物価の見通しを発表し、消費税増税の影響を除く15年度の消費者物価指数の上昇率は1.9%、16年度は2.1%を見込んだ。2%の物価上昇目標を15年度ごろに実現できるとの見通しを維持した。13,14年度の実質GDP成長率を引き下げたが、景気の現状判断を「緩やかな回復を続けている」と据え置いた。また、昨年4月に導入した大規模な金融緩和策の継続を全員一致で決めた。

黒田総裁は「15年度までに2%程度の物価上昇率を実現し、次第に安定的に持続する成長経路に移行していく」と述べ、政策運営に自信を示した。

日銀が発表した「展望レポート」では、13年度の物価上昇率を0.8%と1月時点での見通しを0.1%引き上げ、14年度を1.3%と据え置いた。経済成長率は、13年度が2.2%、14年度が1.1%とし、それぞれ0.5ポイント、0.3ポイント引き下げた。黒田総裁は「輸出回復の後ずれなどで幾分下振れしている」と説明した。ただ、増税の影響は想定内にとどまっているとし、15年度は1月の見通しと変わらず、1.5%、16年度は1.3%とした(参考資料:信濃毎日新聞)。