[雇用情勢]

(1)女性登用27社数値目標(7/15) ***

経団連は、女性の役員や管理職への登用に関する自主行動計画を47社が公表し、うち約6割に当たる27社が具体的な数値目標を設けたと発表した。安倍政権は女性の活躍を新成長戦略の柱の一つとして位置づけており、榊原会長は会員企業約1300社すべてに行動計画の策定を要請し、12月に公開する。

政府は、6月にまとめた成長戦略で、国や地方自治体、企業に対し、女性幹部登用の目標や行動計画の策定を義務付ける新法案を国会に提出する方針を示している。そして、この法案は早ければ秋の臨時国会に提出する方針を表明している。

政府は「20年に指導的地位に占める女性の割合30%を達する」と成長戦略に明記した。ただ、企業や業種により男女の採用人数などが異なり一律の対応は難しいといわれる。数値目標を公表した27社も、それぞれ経営戦略に基づき独自に設定している。経団連によると、27社のうち20年までに女性管理職3割以上の達成を明確に掲げたのは、資生堂、セブン&アイ・ホールディングス、損保ジャパンの3社だった。トヨタ自動車は現在101人いる女性管理職を20年に3倍、30年に5倍とする。日立製作所は20年度までに女性管理職を2.5倍の千人に増やすとし、全日空空輸は女性役員2人以上という数値目標を掲げた。

数値目標を盛り込んだ27社をはじめ、男性が育児に携わる場合の支援強化を示すなど女性の登用、活用に向けた取り組みはさまざまだ。ただ、現在は体力がある大企業が中心で、今後どれだけ広がるかが注目される(参考文献:信濃毎日新聞)。