[財政]

(1)経団連、春闘ベア容認(1/16) ***

  経団連は、2014年春闘の指針となる経営労働政策委員会報告を発表した。景気に明るさがある現状を、デフレ脱却に向けた最大のチャンスとし、企業業績の改善を賃上げにつなげる考えを強調した。給与の底上げにつながるベースアップ(ベア)も6年ぶりに容認した。

連合はすでに春闘で定期昇給分を確保した上で、ベア1%以上を要求することを決めており、自動車や電機など幅広い業種の労組がベアを求める方向だ。

今回の報告で労使の方針が出揃い、14年春闘が事実上始まった。4月の消費税引き上げを控え、景気の腰折れを防ぐ賃上げが実現できるかが焦点となる。

ただ、報告は賃上げにはベアや定期昇給のほか、一時金も含まれるとして、各社の支払い能力によるという原則は揺るがないとして、横並びの賃上げを否定した。

経団連の宮原副会長は「収益の改善を賃金にも回して消費を活性化し、経済を好循環させることが重要だ」と述べた。連合の古賀会長はベアを求める見解を改めて示した(参考文献:信濃毎日新聞)。