[国際収支]

(1)2013年12月の経常赤字過去最大(2/11) ***

  財務省によると、2013年12月の経常収支赤字額は過去最大の6386億円で、3ヶ月連続の赤字であった。専門家の間では海外経済が持ち直し、輸出が増えれば4月以降に黒字に戻るとの見方が多い。

火力発電の燃料輸入による貿易赤字は、当面続く見通しだ。東日本大震災以降、原発の代わりに火力発電を活用したため、貿易赤字が続き経常収支の赤字もそれほど珍しくなくなった。経済環境の変化による国債金利が上昇する事態に備えた財政再建が求められている。

民間エコノミストによると「経常赤字は内需が強い国とも評価できる」としながらも「今の日本は付加価値を生み出さず、所得が産油国に流出している」とも指摘する。

経常収支が赤字化すると国内貯蓄だけで国債発行を賄えなくなり、海外資金に頼る必要が出てくる恐れもある。国債の金利が急上昇するリスクが大きくなるため、黒字のうちに財政再建に向けた道筋を的確につけておくことが必要になるであろう(参考文献:信濃毎日新聞)。