[アメリカ経済]

(1)FRB,年内2回のFOMCで緩和縮小判断(9/20) ***

米連邦準備制度理事会(FRB)は10月と12月の2回の連邦公開市場委員会(FOMC)で、雇用改善を見極めながら量的緩和の縮小開始を判断することになる。資金流出を警戒する新興国の事情や難航する米財政協議の行方を考慮する必要もありそうだ。

FRBは18日、緩和縮小を見送ったものの、雇用改善が確認できれば10月の次回会合にも縮小に踏み切る覚悟だ。

10月10〜11日に、ワシントンで20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議(G20)が開かれるが、緩和縮小を見越した資金流出にさらされている新興国は今回の見送りを歓迎し、FRBに引き続き慎重な対応を求めるとみられる。

一方、10月中旬には連邦政府の債務が上限を超える見通しだ。政権と議会の協議が決裂すれば米国債がデフォルト(債務不履行)に陥る懸念がある。バーナンキ議長は、2011年に財政協議が難航し米国債の格下げを招いたことを念頭に「債務上限の引き上げ失敗は重大な結果をもたらす」と警告しており、FRBの政策判断に影響しそうだ(参考文献:信濃毎日新聞)。