[アメリカ経済]

(1)NY円安96円台―米雇用の改善受け(3/9) ***

8日のニューヨーク外国為替市場では、米雇用統計が市場予想を上回る改善となったのを受けドルが買われ、円相場は3年7か月ぶりに1ドル=96円台まで下落した。ニューヨーク株式市場では4日連続で史上最高値を更新した。

米労働省が発表した2月の雇用統計によると、失業率は前月から0.2ポイント低下し7.7%に改善した。08年12月以来4年2か月ぶりの低水準だ。景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数は、前月比23万6千人増と大幅に伸び、雇用の順調な回復が示された。

金融市場では、雇用見通しが著しく改善するまで続けるとしている米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和の解除観測が高まりそうだ。

市場予想は失業率が7.9%、就業者数が16万人増で、いずれも予想を上回る改善となった。好調な企業業績や海外経済の回復期待を受け、企業の採用意欲が高まり、民間雇用が24万6千人増と大きく拡大した。

反面、政府雇用は1万人減った。今月1日発動した歳出の強制削減の影響で、政府関連の雇用は先細りが予想される。財政の不透明感の解消が、雇用の本格回復のカギとなりそうだ(参考文献:信濃毎日新聞)。