[世界景気動向]
(1)2013年OECD見通し、日本の経済成長0.7%に(11/28) ***
経済協力開発機構(OECD)が発表した経済見通しで、13年の日本の実質経済成長率見通しを前回予想の1.5%から0.7%へと下方修正した。世界経済の減速で輸出が低迷し、内需も弱含むことが要因という。12年も2%から1.6%に引き下げた。14年も、東日本大震災からの復興支出の減少や消費税率引き上げの影響で、0.8%の低成長にとどまるとした。
主要国の見通しも軒並み下方修正し、13年はユーロ圏17か国を0.9%からマイナス0.1%に引き下げ、2年連続のマイナス成長とした。米国も減税執行終了と歳出削減が重なり、2.6%から2%に下方修正した。OECD加盟国34か国全体では、2.2%から1.4%に引き下げた。
新興国も成長は減速し、中国は9.3%から8.5%に下方修正した。ブラジルは4.2%を4%に、インドは7.7%を5.9%にそれぞれ引き下げた。
ユーロ圏は、債務危機や財政緊縮策で景気後退が長引き、13年1〜3月期までマイナス成長が続く見通しだ。14年には回復を見込むが「ユーロ危機は依然として世界経済にとり深刻な脅威だ」と指摘した。(参考文献:信濃毎日新聞)
12年 | 13年 | |
日本 | 1.6 | 0.7 |
米国 | 2.2 | 2.0 |
ユーロ圏 | −0.4 | −0.1 |
OECD全体 | 1.4 | 1.4 |
中国 | 7.5 | 8.5 |
ブラジル | 1.5 | 4.0 |
インド | 4.5 | 5.9 |
[ユーロ圏経済]
(1) ユーロ圏10月失業率、過去最悪更新11.7%に(12/1) ***
ユーロ圏17か国の10月の失業率と失業者数が、ともに過去最悪更新となった。失業率は9月から0.1ポイント悪化し、失業者数は17万3千人増えて1870万3千人だった。債務危機の影響でユーロ圏の景気低迷は長期化し、雇用情勢は95年の統計開始以来最悪の水準が続いている。
EU27か国全体の10月の失業率は10.7%で、失業者数は2591万3千人だった。主な国の失業率は次の通りで、ドイツ以外は、高水準となっている(参考文献:信濃毎日新聞)。
スペイン | 26.2% | |
ギリシャ | 25.4% | (8月) |
ポルトガル | 16.3% | |
アイルランド | 14.7% | |
イタリア | 11.1% | |
フランス | 10.7% | |
ドイツ | 5.4% |