[金融情勢]

(1)大手銀行、5年ぶり好決算(5/16) ***

大手銀行5グループ(三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそな、三井住友トラスト)の2012年3月期連結決算の税引き後利益の合計は、前年同期比36.3%増の2兆4025億円と、5年ぶりの好決算となった。欧州危機の深刻化や世界的な金融緩和の影響で、日米などの国債価格上昇(金利低下)で、国債売買益が膨らんだことが大きい。3月末にかけての株価上昇も追い風となった。

三菱UFJ、三井住友、みずほの3大銀行グループでみると、国債などの売買益は、前期比約15%増の約5700億円に膨らみ、本業の儲けを示す業務純益の21%を占めた。世界的な金融緩和を背景に、国債価格が上昇し、過去に安く買った国債を売って利益を確保した形だ。

5グループ全体の不良債権処理に伴う損失も前期より42%減った。過去に多めに積んでいた貸し倒れに備えた引当金が戻ってくる例も多かったという。

各グループは、海外で融資を増やすなど収益拡大を目指すが、欧州経済の本格的な回復には時間がかかり、米国経済も微妙な段階であり、中国の景気もブレーキがかかっており、先行きの不透明感は強い。(参考資料:読売新聞)


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