[アメリカ経済]
(1)米景気回復広がる(4/14) ***
米連邦準備理事会(FRB)は、地区連銀経済報告を公表し、総括判断で「米経済活動は概して改善を続けている」と指摘した。今回の報告は、FRBが現在の量的緩和を終了させるのを後押ししそうだ。
業種別では、製造業について「先頭を歩み続けている」として、米経済を牽引しているとの認識を示した。多くの地域では、小売業は個人消費の小幅な増加を感じているという。住宅市場は「あまり変化がない」として、厳しい状況という。
労働市場は大半の地域では「少なくとも改善の兆候がある」と指摘した。FRBは、失業率の高止まりなどを懸念していたが、少しずつ改善してきたとみているようだ。
しかし、ボストンなど7地区では「日本の(東日本大震災の)悲劇の結果として、現在または将来の販売や生産の混乱」に懸念を示した。
物価関連では、「商品価格の高騰は広く物価上昇圧力になっている」との報告があった。ただ、賃金上昇圧力は「弱いか抑制されている」として、インフレ懸念に火がつく状況ではないという。
[国際経済]
(1)BRICS5カ国首脳会議(4/14) ***
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカのBRICS5カ国は14日、中国海南省三亜で首脳会議を開き、世界経済など様々なテーマについて議論した。同日からワシントンで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に、先進国が主導する国際金融体制にも注文をつけた模様だ。
会議では、原油など資源価格の高騰や世界的な過剰流動性の問題などについて話し合った。先進国が主導する国際通貨基金(IMF)など国際通貨体制を支える機関のあり方についても言及し、BRICS各国の関与を高めるために努力することでも一致した。
BRICS5カ国間の貿易額は、10年間で平均年20%強で成長した。さらに各国間の貿易を促進するための政策を議論した。また、地球温暖化など天候変動、持続可能な成長のあり方についても意見交換した。
BRICS首脳会議は3回目で、今回から南アフリカが加わった。