2月第2週(2/8〜2/14)(最高3つの*)

メインテーマ: ユーロ圏、10〜12月期GDP年率約6%減
その他のテーマ: 上場企業、今期最終赤字460社超
08年通年の経常収支34%減

[企業部門]

(1)上場企業、今期最終赤字460社超(2/14) **

 09年3月期の連結決算で最終損益が赤字となる企業が460社を超え、全体の3割に迫る見通しとなった。世界的な需要後退で、昨秋から売上が急減している。特に、1〜3月期に赤字が急増する企業が多く、自動車では1〜3月期の赤字がそれまでに稼いだ黒字をすべて吹き飛ばす。

 集計対象は、3月期の上場企業で1569社だ。赤字企業数は、前期の2.5倍に達した。損益が急速に悪化するのは、今年1〜3月期だ。現在決算発表した3月期企業のうち、1〜3月期に連結最終赤字となるのは、全体の45%だ。08年4〜12月期の約3割より大幅に増えている。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]

[国際収支]

(1)08年通年の経常収支34%減(2/10) ***

 2008年暦年の経常黒字(海外とのモノやサービス、投資収益など全体の取引状況を示す)は16兆2,803億円となり、前年比34.3%減った。3年ぶりの減少で過去最大の減少幅となった。

 貿易・サービス収支は1兆7,973億円の黒字となり、黒字が前年比81.7%減った。貿易黒字が67.3%減ったのが響いた。アメリカ向け自動車やアジア向け半導体を中心に、輸出が過去最大の落ち込みとなったのが響いた。所得収支の黒字は、証券投資の収益が悪化したことで、3%減の15兆8,324億円だった。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]

[ユーロ圏]

(1) ユーロ圏、10〜12月期GDP年率約6%減(2/14) 

 欧州連合統計局によると、ユーロ圏15カ国の08年10〜12月期の域内総生産(GDP)が、前期比実質ベースで1.5%減になったと発表した。年率換算ではマイナス6%前後となり、96年の通貨統合後で最大の減少幅となった。世界的な景気減速で、欧州経済を支えてきた輸出が失速した。同時期は、アメリカのGDPも大幅減で、主要国の景気は一段と厳しさを増している。

 ユーロ圏は、三期連続のマイナス成長だった。域内で3割の経済力を持つドイツが前期比2.1%減となり、90年の東西統一後の最大のマイナス成長を記録した。景気を下支えしてきた輸出が、12月に前年同期比で7.7%減と二ヶ月連続のマイナスとなったのが響いた。

 ドイツというけん引役が不振だったことで、ほかの国も景気も冷え込んだ。フランス、イタリアはいずれも前期比1.0%超の減少となった。中小国も軒並みマイナス成長だった。

 ユーロ圏に輸出入を依存する東欧諸国では、チェコやハンガリーの下ぶれ幅が大きい。金融危機に苦しむイギリスなどを含めたEU27カ国でも、前期比1.5%減と二期連続のマイナス成長で、景気後退入りが確認された。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]