1月第5週(1/27〜2/2)(最高3つの*)

メインテーマ: 「07年の現金給与、3年ぶり減少」
その他のテーマ: 「アメリカ大統領一般教書演説」
「アメリカ,0.5%追加利下げ」

[雇用情勢]
(1)07年の現金給与、3年ぶり減少(1/31)***

 厚生労働省によると、07年の月平均の現金給与総額は、前年比0.7%減の33万212円で3年ぶりに減少した。中小企業のボーナス減少や、パート社員比率の上昇などが影響した。大企業を中心に業績が改善したが、賃金には十分に波及していない実態を裏付けた。内訳をみると、ボーナスが3.1%減と3年ぶりに減少した。基本給の所定内給与は,0.2%減と2年連続の減少だった。

 労働者数は1.7%増の4,426万3千人で、パートは4.0%増、正社員を中心とした一般労働者の0.9%増を大きく上回った。働く人に占めるパートの比率は、26.07%で過去最高だった。


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[アメリカ経済]

(1)アメリカ大統領一般教書演説(1/30)***

 ブッシュ大統領は、28日の一般教書演説で、緊急経済対策の実現を議会に求めたが、サブプライムローン問題による経済危機に歯止めがかかるかどうか予断を許さない。財政出動だけでは住宅や金融の急所に届かず、不安を残す。景気後退の恐れが強まる中で、金融政策を行うアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)への圧力は一段と増す見込みだ。01年の就任以来、テロとの戦いやイラク戦争に明け暮れてきた大統領が最後の一般教書演説で選択した主題は経済だった。対策の骨格は決まっている。戦費や社会保障費で財政的余裕が乏しい中で、総額1,500億ドル(約16兆円)を想定し、1,000億ドルを個人に所得税を還付する戻し減税に、500億ドルを企業に設備投資を促す減税に振り向ける。

 景気の震源地であるサブプライムローン問題にも、目配りが必要だ。07年の新築一戸建て住宅販売は、前年比26%も減少し、11年ぶりの低水準に沈み、住宅の値下がりが長引くとの声も多い。 同演説を受け、目先の焦点はFRBによる市場の安定化に移る。


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(2)アメリカ,0.5%追加利下げ(1/31)***

 FRBは、30日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.5%引き下げ、年3%とすることを決定し、即日実施した。1週間あまりで合計1.25%に達する異例の大幅引き下げに走った。サブプライムローン問題の打撃が広がるのを避け、アメリカ経済と金融市場の安定に全力を挙げる姿勢を示した。FF金利の引き下げは、昨年9月から5回目だ。金融機関向けの貸出金利である公定歩合も0.5%引き下げ、年3.5%とした。

 FRBは一段の金融緩和も辞さない姿勢を示し、市場では3月18日の次回のFOMCでも0.25〜0.5%の追加利下げに動くとの観測が大勢だ。

 FOMCの声明では、金融市場はまだかなりの緊張状態にあると強調した。金融不安が収まらず、株式市場の動揺や金融機関の貸し渋りが続いているとの懸念を表明した。同時に、金融不安の影響が実体経済にじわじわと波及しており、今回の追加利下げも景気が悪化する可能性は残るとの判断を示した。アメリカ商務省が発表した昨年10〜12月期の実質GDPの伸び率は前期比年率0.6%にとどまり、前期の4.9%から急減速した。FRBは、政府の景気対策とも連携し、金融緩和の継続でアメリカの危機回避に万全を期す方針だ。


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