2月第2週(2/3〜2/9)(最高3つの*)

メインテーマ: 「円安局面、転機に」
その他のテーマ: 「一致指数、2ヶ月ぶり50%超す」
「国富9年ぶり増加」

[外国為替市場]

(1)円安局面,転機に(2/5)***

 円相場が、今年に入り上昇の勢いを強めている。市場関係者の間では、05年から続いた円安局面は、転機を迎え,終息したとの指摘も出ている。

 円は対ドルで1月23日に05年5月以来の1ドル=104円台に突入した。07年6月22日に124円14銭まで下落してから、半年で20円近く円高が進んだ。円相場反転のきっかけは、サブプライムローン問題が表面化し、アメリカ経済や金融市場の不透明感が強まったことだ。アメリカでは利下げに転じ、外為市場ではドル離れが進んだ。06年6月に5.25%あった日米の政策金利差は、2.5%まで縮小した。金利差による円売り・ドル買いの妙味は薄れた。 円高は、日本の輸出に逆風となる。今の円高が定着すれば、日本の成長率は08年度も1%台半ばに停滞する可能性もある。


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[景気動向]

(1)一致指数、2ヶ月ぶり50%超す(2/7)***

 内閣府によると、07年12月の景気動向指数は、景気の現状を示す一致指数は66.7%と、分かれ目となる50%を2ヶ月ぶりに上回った。一方、アメリカ経済の減速懸念から、先行きを示す先行指数は5ヶ月連続で50%割れとなった。

 12月の一致指数が50%を超え、02年2月からの景気回復が昨年中までは持続したことがほぼ裏付けられた。


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[資産]

(1)国富9年ぶり増加(2/9)***

 内閣府によると、土地や建物などの資産から負債を差し引いた国の正味資産(国富)は、06年末時点で、2,716兆6,000億円と、前年末比2.9%増えた。増加は9年振りである。地価の上昇を受け土地の資産額が90年以来16年ぶりに増え、バブル経済後の資産デフレの底入れを反映した形だ。

 06年末の国富の内訳を見ると、土地資産が1,228兆円で前年比0.5%増加した。90年に2,452兆円と過去最大になってから、地価の下落により15年連続で減少が続いたが、わずかに増加に転じたため、資産デフレはひとまず終わった。金融資産のうち、株式資産は725兆円であった。4年連続で増えた。ただ、増加額は1,000億円にとどまり、国富の伸びへの貢献度は小さかった。

 国富のピークは、バブル期にあたる90年の3,533兆円であった。土地資産額の前年比伸び率が86〜89年まで二ケタの伸びが続き、国富が膨らんだ。91年に土地の資産額が下落に転じるとともに、国富も減少に転じ、96,97年を除き、減少が続いた。 ただ、07年は、サブプライムローン問題を発端に株式が下落し、金融資産が減少した可能性が大きい。


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