9月第1週(8/31〜8/6)(最高3つの*)
メインテーマ: | 「法人企業統計、2期連続減収減益」 |
「アメリカの8月の失業率6.1%に悪化」 | |
その他のテーマ: | 「東京ドバイ下げ幅最大、原油、供給不安が後退」 |
(1)東京ドバイ下げ幅最大、原油、供給不安が後退(9/3) ***
原油相場に先安感が広がってきた。ニューヨーク原油相場の急落を受けて,東京原油スポット市場でも2日、アジアの指標原油である中東産ドバイ原油が大幅に下落した。終値は1バレル104.55ドルと前日比で7.4ドル下げた。調査開始の86年以来では最大の下げ幅を記録した。過去最高値をつけた7月4日の水準から25.6%も安い。アメリカに上陸したハリケーン「グスタフ」が勢力を弱めたことで、原油や石油製品の供給不安が後退し、ヘッジファンドなどがてじまい売りに動いた。
03年からの原油相場の上昇基調は、住宅ローン問題を発端に加速したが、7月半ばから調整局面に入っていた。直近のニューヨーク原油の下げは、ハリケーンのリスクが遠のいたことが主因だ。一方、欧米の景気減速や五輪後の中国の需要に陰りが出てきたことも弱材料となった。市場では、ニューヨーク原油、ドバイ原油とも「100ドル割れの観測が台頭し始めた。
(1)法人企業統計、2期連続減収減益(9/5) ***
財務省の4〜6月期の法人企業統計によると、企業の経常利益は、前年同期比10.5%減り14兆5,393億円となった。原材料価格の高騰が企業収益を圧迫し、前年比マイナスは四・四半期連続である。売上高も同0.9%減で、二期連続の減収減益となった。景気回復を主導した企業部門の悪化が一段と鮮明になり、景気が後退局面に入ったとの見方を裏付ける内容となった。
財務省は、「減収減益に加え、設備投資も前年を下回っている」と指摘し、「景気を弱含みとした政府の月例経済報告と整合的な結果になった」という基調判断を示した。
産業別の収益環境を見ても、ほぼすべての製造業が減益に陥った。半導体の価格下落で情報通信機械の経常利益が29.3%減となったほか、一般機械も19.6%の減益となった。
非製造業では、建築基準法改正の悪影響が出ている建設業は92.4%の減益であった。
07年度の年次別調査では、経常利益が前年度比1.6%減と6年ぶりの減益となった。
(1)アメリカの8月の失業率6.1%に悪化(9/6) ***
アメリカ労働省が発表した8月の雇用統計によると、失業率は前月比0.4%高い6.1%に急上昇し、03年9月以来約5年ぶりの水準に悪化した。非農業部門の雇用者数も、前月比8万4千人減少し、8ヶ月連続マイナスとなった。国内需要の不振から、主要業種全般で雇用情勢は一段と悪化している。
失業率の上昇は、非雇用者数の増加が主因だ。8月の失業者数は、約940万人となり、前月比約59万人増えた。雇用者数の8ヶ月連続マイナスは、01年3月から02年5月まで1年3ヶ月連続で減少した時期以来だ。