11月第5週(11/25〜12/1)(最高3つの*)
メインテーマ: | 「サブプライム損失3,200億円」 |
その他のテーマ: | 「一般信書便、参入促進課題残る」 |
(1)サブプライム損失3,200億円(11/28) ***
みずほフィナンシャルグループなど国内主要7金融機関が抱える損失額が、出揃った。07年9月中間決算の損失額は、計約1,800臆円、08年3月期の損失見込みは、見込みを出した5金融機関だけで最大約3,200億円に達している。
9月中間決算で計上したサブプライム関連の損失で最も大きかったのは、みずほで、農林中金、三井住友フィナンシャルグループが続いた。08年3月期の損失見通しは、みずほが中間期の約2.4倍、三井住友が約2.7倍と大幅な拡大を見込んでいる。市場の動揺は10月以降も続いており、損失額が今後拡大する可能性は大きい。
金融庁によると、全国内金融機関が保有するサブプライム関連商品の残高は、9月末で約1兆3,300億円に達し、07年9月中間決算の損失総額は2,260億円となっている。
(1)一般信書便、参入促進課題残る(11/27) **
総務省の「郵便・信書便制度の見直しに関する調査研究会」が、中間報告をまとめた。日本郵政グループが独占する手紙やはがきの一般信書便事業で、新規参入企業に対し、既存の郵便ネットワークを活用できる仕組みの検討を盛り込んだ点が最大の特徴だ。しかし、参入のしやすさは今後詰める活用条件の詳細にかかっている。
考案されている競争促進策は、日本郵政の郵便ネットワークの活用と、ポスト約10万本の設置義務の緩和だ。これにより、山間部などの不採算地域の配達業務について、新規参入者が日本郵政に委託できる仕組みにすれば、コスト面では参入が容易になる。ポストの設置義務については、店舗などでの対面引き受けを認めることも考えられるとして、約10万本の設置規準にこだわらないとする。
ただ、新規参入のしやすさについては、日本郵政のネットワークを利用する際の業務委託料金の水準などに左右される。日本郵政は、不採算地域ばかりを押し付けられてはかなわないとし、参入業者のいい所取りへ警戒を強めている。
総務省は、日本郵政と新規参入業者の双方が納得する仕組みづくりは困難を極めるとしており、郵便事業の競争促進と全国一律のサービス確保を両立する制度の実現は容易ではなさそうだ。