3月第5週(3/26〜4/1) メインテーマ:「大手銀行6グループ、株含み益倍増」(最高3つの*)
(1)東証、1万6,900円回復(3/30) ***
日経平均株価は、新年度相場への期待が強まり幅広い銘柄に買いが入り、2000年8月以来、5年7ヶ月ぶりに1万6,900円台を回復した。アメリカの利上げにより円安ドル高が進行したことも買い安心感を誘い、一時は1万7,000円台の大台に迫る場面もあった。
(1)大手銀行6グループ、株含み益倍増8.4兆円(4/1) ***
3月31日の日経平均株価は、昨年3月末に比べ46%上昇したことで企業が保有する株式の含み益が大幅に拡大したと見られる。
第一生命経済研究所によると、大手銀行・金融6グループの保有する株式の含み益は、ほぼ倍増の8兆4,000億円と02年の試算開始以降では過去最高となった。また、日本生命など生保大手4社が個別に明らかにした06年3月末の含み益も合計で前年比倍増の12兆円に達した。この恩恵を受け、金融機関が今後、企業向けの融資や資産運用を積極化させそうである。
株式含み益の拡大は、銀行の経営健全性を示す自己資本比率を向上させる効果があり、銀行の信用が増し、中小企業やベンチャー企業などにも融資を増やす余力が生まれる効果が期待される。
(自己資本比率については、「重要30用語」参照)
(1)米FRB4.75%に追加利上げ(3/30) ***
アメリカ連邦準備制度理事会(FRB:中央銀行)は、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%引上げ、年4.75%にする事を決め、即日実施した。利上げは15回連続で、毎回0.25%ずつで上げ幅は計3.75%となった。
FRBは、昨年10〜12月期の一時的要因による減速から力強く回復していると分析し、さらにエネルギーなどの価格上昇がインフレ圧力を高める懸念に言及し、物価抑制を優先する姿勢を示している。このため、金融市場では利上げ打ち止め観測が後退し、5月にも追加利上げが実施されるとの見方が広がった。