7月第5週(7/23〜7/29) メインテーマ:「WTOのドーハ・ラウンド交渉凍結」(最高3つの*)


[物価]

(1)激戦区も、ガソリン140円台(8/1) ***

 夏の行楽シーズンを前に、ガソリン店頭価格の値上げが始まった。競争が激しい世田谷区のガソリンスタンドも、レギュラーガソリン1リットル=143円を掲げる店が登場した。原油価格が急騰し、石油元売りがガソリンなどの石油製品の卸価格を1リットル当たり4.3円から6.0円台の大幅値上げに踏み切るためである。

 石油情報センターによると、レギュラーガソリンの全国平均店頭価格は7月24日現在1リットル当たり137円である。今後は、1990年の湾岸危機のときに記録した1リットル=142円を上回る可能性が高い。


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[設備投資]

(1)設備投資4年連続2ケタ増に(8/3) ***

 日本政策投資銀行の06年度の民間企業の設備投資計画のアンケート調査結果によると、製造業は前年度比21.8%増の10兆1,523億円に達し、1960年代後半のいざなぎ景気以来となる4年連続の2ケタ増となった。全産業でも12.9%増と、90年度以来16年ぶりに10%を上回った。収益改善を追い風に、企業が投資意欲を強めていることを改めて示した。

 業種別には、製造業では、電気機械が前年比27.3%増、自動車が同7.9%増、鉄鋼も同47.1%増と大幅増となった。非製造業でも全体で同7.4%増となった。


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[地価]

(1)路線価、14年ぶりの上昇(8/3) ***

 国税庁が公表した今年1月1日現在の路線価は、標準宅地の全国平均が前年を0.9%上回った。バブル後では初であり、14年ぶりの上昇である。3大都市圏は上昇に転じ、その他の地方圏は5.7%下落したが、3大都市圏の上昇が地方圏のマイナスを打ち消した。しかし、地価の二極分化はさらに拡大している。

 国土交通省による1月1日現在の地価公示では、住宅地,商業地とも全国平均で2.7%の下落であった。調査方法が異なるため、路線価と異なる結果となったが、都市圏が上昇し、地方圏が下落という傾向は変わらない。

 バブル期、地価は将来の値上がり期待だけで暴騰した。今は、土地の利用でどれだけの利益が上げられるかが、地価を決める最大の要因となっている。地価の下落が大幅な地域では、産業の育成や魅力ある商店街作りに全力をあげて欲しい。


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[ユーロ圏経済]

(1)欧州中銀0.25%利上げ(8/4) ***

 欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏12カ国の主要政策金利を年2.75%から0.25%引上げ年3.00%にすることを決定した。ECBの利上げは、今年に入り3月、6月に次いで3回目である。

 ECBが発表した6月のユーロ圏の通貨供給量M3の伸び率は、前年同月比8.5%と前月からやや鈍化したが、4ヶ月連続で8%台の高水準を維持している。 

 また、欧州連合(EU)が発表した7月のユーロ圏の消費者物価指数は年率2.5%と、ECBが目標上限としている2%を上回った。このため、ECBは、追加利上げに踏み切ることで、原油価格の高騰が長期的な物価やサービス価格の上昇に及ぶ事態を避ける姿勢を鮮明にした。

 アメリカの景気減速への懸念や一段の原油高への警戒感があるが、ECBは今後、1〜2回の追加利上げを行うとの観測が支配的である。


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[金融市場]

(1)企業の6割超、ゼロ金利解除で悪影響(8/5) ***

 経済産業省は、ゼロ金利政策解除に伴う企業への影響の調査結果を発表した。それによると、マイナスの影響があるとの回答が全体の6割を超えている。追加利上げ観測から過剰債務を抱える中小企業の財務が圧迫されたり、大企業でも設備投資計画の見直しを迫られたりする懸念が広がっていることが明らかになった。調査は、1204社を対象に実施した。

 ゼロ金利解除の影響に対する回答では、「現在マイナス面の影響」が18%、「将来マイナス面の影響」が46%と悪影響への懸念が強い一方、プラス面の影響があるとした企業はわずか6%にとどまった。「影響がない」が18%であった。規模別では、中小企業の72%がマイナスの影響がある回答し、大企業の58%を大幅に上回った。大企業からも、想定以上の金利上昇幅になれば、設備投資計画を見直す必要があるとの見方も示された。


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